吉村昭の歴史小説の舞台を歩く

小説家 吉村昭さんの読書ファンの一人です。吉村昭さんの歴史記録文学の世界をご紹介します。   

2021-07-23から1日間の記事一覧

吉村昭「天狗争乱」の舞台を歩く(水戸編)

「尊皇攘夷」に命をかけた志士たち 元治元年(1864)4月13日朝、下野国都賀軍栃木の家並みは霧雨でかすんでいた。肌寒い朝であった。 町の中には、日光例幣使道と呼ばれる幅広い街道が南北に通じていて、中央に清らかな水が流れる用水堀がのびている。 道の両…