吉村昭の歴史小説の舞台を歩く

小説家 吉村昭さんの読書ファンの一人です。吉村昭さんの歴史記録文学の世界をご紹介します。   

2020-01-01から1年間の記事一覧

小説「黒船」の舞台を訪ねて

ペリー艦隊来航時、主席通詞としての重責を果たしながら、思いもかけぬ罪に問われ入牢すること四年余。その後、日本初の本格的な英和辞書を編纂した堀達之助の一生を克明に描き尽くした雄編(「黒船」から) 小説 「黒船」では、 通詞堀達之助の数奇な運命を辿…

歴史小説「間宮林蔵」の郷里を訪ねて

間宮林蔵の郷里を訪ねて 吉村昭の小説「間宮林蔵」は、文化4年(1807)4月、千島エトロフ島のオホーツク沿岸にあるシャナの海岸にロシア軍艦が現れ、シャナ村を襲撃し、箱館奉行所の支配下にある会食(砦)の役人全員が逃避するという事件から始まります。 間宮…

「夜明けの雷鳴」の舞台を歩く

慶応三年、万国博覧会に出席する徳川昭武の随行医として渡欧した三十一歳の医師・高松凌雲。 パリの医学校「神の館」で神聖なる医学の精神を学んだ彼は、幕府瓦解後の日本に戻り、旧幕臣として函館戦争に身を投じる。 壮絶な戦場において敵味方の区別なく治…