吉村昭の歴史小説の舞台を歩く

小説家 吉村昭さんの読書ファンの一人です。吉村昭さんの歴史記録文学の世界をご紹介します。   

谷口桂子著「食と酒 吉村昭の流儀」の舞台を歩く

今回は、吉村昭さんの故郷、日暮里と谷中を歩きます。歩くコースは谷口桂子さんの著書「食と酒 吉村昭の流儀」の第3章下町の味を参考にしてみました。

スタートは西日暮里駅です。   

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線路沿いの坂を登っていくと、諏方神社があります。

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吉村昭さんのエッセイでたびたび登場する神社ですね。町の鎮守です。この諏訪台地から日暮里の街並みがよく見えます。いまは高層ビルしか見えませんが。

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諏訪台通りを進むと、御殿坂と交差します。この辺りは、日暮里駅にも近く、夕焼けだんだんがあり、谷中商店街が近くにあることから賑やかです。また、老舗も多く、吉村少年の当時からあったお店も建ち並んでいます。

谷中せんべいは一枚単位でガラスの壺から選んで買うことができます。私はゴマせんべいなど10枚セットの袋詰めのものを買いました。

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谷中せんべいの向かいには吉田屋という佃煮のお店があります。ここでも100g単位で購入することができます。私はアサリの佃煮をいただきました。ビールのあてとしてお土産です。
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90歳を超える吉田屋の女将さんに吉村昭さんのお話を聞くことができました。奥様の津村節子さんも買いに立ち寄られるそうですよ。
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しばらく、諏訪台通りを歩きます。

右手に築地塀が見えてきます。

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そこから左手の路地に進むと谷中霊園です。吉村昭の「彰義隊」の舞台ですね。徳川慶喜公の墓地に立ち寄ります。

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谷中霊園にある五重塔跡は、この日、谷中まつりの会場となっていました。

この辺りも、戦時中に空襲に見舞われ、避難する場所としてエッセイでも紹介されています。

ここから芋坂を下って、日暮里の街に入ります。

芋坂を下ったところに羽二重団子のお店があります

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団子屋さんの向かいに善性寺があります。ここも彰義隊の屯所があったところです。
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この近くに吉村昭さんが16歳の時から住んでいた家があったそうです。ちょうど、ホテルがあるところと紹介されているので、コーヒーをいただくことにしました。

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吉村昭さんは故郷の講演会や、亡くなった時もこのホテルでお別れの回をされていました。生前、故郷に来るたびにこのホテルでサンドイッチとコーヒーを召し上がっていたそうです。

近くに吉村昭さんの母校があります。第四日暮里小学校です。今は荒川区ひぐらし小学校という名称になっています。

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ちょうど、2時間半のウォーキングです。

日暮里駅から電車で帰ります。美味しい、どこか懐かしい街並みを楽しんだ旅となりました。

近日、新潮社から谷口桂子さんの新刊「吉村昭津村節子 波瀾万丈おしどり夫婦」が発売となります。ぜひお読みください。

7分弱の動画も作りましたので、ご覧ください。

https://youtu.be/nzZ5d5Y4PL0?si=IEbPw9OoN11Yji3g